近頃すっかり日が暮れるのも早くなりましたね。朝晩も冷えこみ、我が家では早々とストーブが登場しました。
そんな季節の移り変わりを感じるなか、先日高知県漁協の手結支所で海の安全と豊漁祈願、そしてみなの健康を願う”竜宮祭”が行われました。

旧暦の9月26日にあたる11月2日、支所を訪ねると神事の準備が行われていました。お供え物に榊にお酒、このときはチダイが供えられていました。生の魚を供えるのは見たことがなかったので、”海”を強く感じました。ちなみにこの日は市場はお休み、漁師さんも漁には出ません。

神事が始まると先ほどまでにぎやかだった支所内の空気は一変し、厳粛たる雰囲気のなか神職さんの祝詞が奉納され、地元漁師、漁協職員、漁業関係者らが玉串をささげる姿は、とても神聖なものでしたよ。

あて(私)ら漁師は海へ行くろ、どいたち殺生をするきちゃんとせないかんがよ。いっぺん沖へ出たら、下は地獄や、昔は漁へ出たまま帰ってこんいうがも多かったで。」っと、さっきまで酔っぱらって冗談ばっかり言っていたはずの漁師さんが急に真剣な話を聞かせてくれました。                                         

お昼をお腹いっぱい食べた後、午後からは手結岬にある竜宮様のお社へ向かいました。道路から少し歩くと、白い灯台とコンクリートに囲まれた小さなお社があり、本殿の中にはご神体が飾られていました。以前はもっと奥にあたそうですが、足場が崩れてきて今の位置に移ったそうです。手すりから下を見ると岩場に波があたり白いしぶきがあがっていて、落ちたら・・考えただけでゾッとして足がすくんでしまいました><。

ここでは祝詞・玉串に続き、『ツンツク踊り』という伝統の舞が奉納されました。この舞は、国の選択無形民俗文化財および県の指定無形民俗文化財にも指定されていて、烏帽子に白装束、手には扇を持った踊り子が太鼓の音に合わせてしっとりと、しなやかに踊る姿に、非日常的な神聖さと奥深さを感じ見入ってしまいました。

      
  祝詞をあげる女性の神官さん        太鼓に合わせて舞う踊り子           キリリとした表情


踊りの奉納を終えるとみなさんなにやらそわそわ。竜宮祭の締めくくり、
餅投げが行われるのです!袋を片手に近所の方々が集まり、中には
ビックリするくらい大きなビニール袋持参の方もいました。

いざ餅投げが始まると、「こっちにも投げて」「こっちこっち」と催促する
声が沸く中、みんな必死にお餅を拾います。私も仕事だからと割り切
って写真を撮っていたのですが、それは最初だけ。結局一緒になって
お餅を拾いました(^^;「持ち切れない・・、袋持ってきたらよかった」と
つくづく思いました。


でも、後から思うと餅投げなんて久しぶりでした。小さい頃は近所や親せきの新築祝いの際に拾いに行っていたのですが、よく考えるとそれはだいぶ昔のことでもう20年以上前の事。これも時代の変化なのか、少し寂しく思います。                                           

竜宮祭が終わった後、先ほど『ツンツク踊り』を舞っていたスペースでおきゃくが開かれ、私もよばれてきました。みなさん気さくで、色々な話を聞かせてもらい楽しい時間を過ごさせてもらいました。

昔は今のようにカラオケなどの娯楽がなかったため、お酒の席ではいい時間になると誰からともなく自然に歌や舞など、一芸が披露されていたそうです。そこに伝統の受け継がれ方のカギがあるのだと、話の中で教えられた気がします。
漁協に勤め出して、その土地その土地で様々な祭りや行事があることを知りました。伝統ある事柄や文化を次の時代へと受け継いでいくことの大変さをひしひしと感じる一方、それを守ろうと活動する人達との出会いや伝統美に多くの刺激を受け、前向きに進んで行こうと思いを新たにしました。


JF高知県漁業協同組合
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竜宮様とツンツク踊り

-手結支所-

はようこっちにも投げてや
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